『学びの本質』

勉強法

今回は試験勉強中に「気づき」となったことについて触れてみます。
何度も落ちていると視野がどんどん狭くなりがちなので、肩の力を抜いてお付き合い下さい。

行政書士試験に落ちること三回目の冬。
自他ともに認める「プロ不合格者」の私にとって、合格発表直後の2月の風は、ことさら身に沁みます。


オフシーズンと新しいスタート

11月の試験を終え、1月末までは“オフシーズン”。
肩の力を抜きつつ、ゆるやかに過ごしていた私も、2024年のシーズン入りとともに、再びテキストに目を通し始めました。


試験のことは、なるべく口にしないようにしていた

試験に挑戦していることは、家族や親戚、それに知人である行政書士の先生など、限られた人にしか話していませんでした。

わざわざ話すことでもないし、なにより「落ち続けている自分」をさらけ出さず、こっそり勉強したかったからです。


久しぶりの“おっさん”訪問

そんなある日のこと。
2月の寒さがまだ残る頃、久しぶりに知人の“おっさん”に呼ばれて自宅を訪ねました。

この“おっさん”、元警察官。法学部出身で、学生時代には司法試験にも挑戦していたという経歴の持ち主です。事情があって早期退職後は、宅建やマンション管理士の資格を活かして仕事をしており、現在は悠々自適な生活をしています。

もともとは、彼が以前所属していた団体のWEBサイト制作を私が担当したことがきっかけで知り合い、以来、何かと気にかけてくれる存在となりました。


将来を憂う、定番トーク

年齢も離れているので、おっさんの熱量たっぷりのトーク(という名の長話)を聞きながら、私の安月給のサラリーマン生活や、我々世代の厳しい将来を代弁するように憂いてくれるのがいつもの流れ。

「残念だねぇ」と笑いながら言われ、「はぁ…」と返すのがお約束です。


「50歳目前で始めるのは遅いんでないの?」

この日もまた、将来についてあれこれ心配してくれた後、
「で、どうすんのよ、あんた」と聞かれ、現在、行政書士試験に取り組んでいることを話しました。

すると返ってきたのは、

「50歳目前で始めるって、ちょっと遅いんでないの?」

ごもっとも。けれど、だからこそ、独立開業という道を真剣に考えるようになったわけで、
「死ぬまで働ける資格を持って、食い扶持を確保しないと」
「親世代の相続や不動産の相談を受けながら、ゆったり仕事ができれば理想」
……そんな思いを正直に伝えました。


金言「試験勉強ではなく、法律の勉強をしろ」

「で、3回も落ちてるんだろ?」
「いやぁ、頭の出来がどうも……」
なんて笑い合ったところで、おっさんから一言。

「あんたがやってるのは“試験に受かるための勉強”であって、“法律の勉強”じゃないんだよ」

正直なところ、「何言ってんだこのオヤジ」と一瞬思いましたが、
ふと落ち着いて考えてみると、確かに、と思わされる節がありました。


試験は通過点にすぎない

さらにおっさんは続けます。

「試験をバスして行政書士になったら、何をするんだい?
お客さんから相談を受けたときに、自分の頭の中にある法律知識で助けてあげるのが仕事だろ?
受かって終わりじゃないよ。
あんたは法律家のはしくれとして、人の役に立つために勉強してるってことを忘れちゃいけないよ」

……もちろん、こんなに整った言い回しではありませんでしたが、内容としてはそんなところです。

そして、不思議なことにこの言葉が、三度の不合格を経た私にはじわじわと効いてきたのです。


勉強の「重心」が変わった

それからは、テキストを読んで、問題を解いて、わからなければ条文を確認する。
「お客さんに説明するなら、自分が理解してなきゃ始まらない」
そんな気持ちが、少しずつですが強くなっていきました。

ただ──このとき2月。
その意識が11月までしっかり保てていたかは…正直、自信ありません。


「幻の5回目」に込めた、本当の意味

11月の試験を受けた後、あまりの手応えのなさに、翌日からすぐに勉強を再開。
そして思い出したのが、あのときのおっさんの言葉でした。

そこから始まった、私の中で「幻の5回目」と呼んでいる新たな取り組み。
法律を“理解する”ことに重心を置いた勉強を、ようやく自分のものにし始めたのかもしれません。

このときの勉強法や気づきについては、また別の記事で詳しくご紹介したいと思います。


「資格試験の本質、選択肢の選別にあらず。条文の呼吸に似たり。」

合格のためのテクニックばかり追いかけていた私にとって、
「勉強の本質って、そういうことか」と、考え方を揺さぶられた2月の一日。

“試験に通ること”と“法律を学ぶこと”──
似ているようで、少し違う。

そして、その“少しの違い”が、合格と不合格を分けていたのかもしれません。

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タイトルと同じ本を探したら偶然みつかったことと、「山田」つながりで。

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